vapnet live@emmaboda from P3 Live

最初からちゃんと聴いてなかったので、今聴いてます。
曲の間にちゃんと曲名とか曲のこととか話してたり(EP1枚しか出てないのでほとんどみんな知らない曲のはずなのに、それでもきちんと話すとか好感度大です)、あと「昨日のあれは観た? よかったよね」とか、曲名になってる場所の説明をしてみたり、舞い上がってる観客とのコミュニケーションがすごくとれてるのもいい。少し意外な感じがしたけど、やー期待以上にライブいいんでは。

あと、「Kalla mig」の演奏前に曲の解釈をボーカルMartinがしていて、それもとてもよかった。
彼らがCDRでリリースした「Ge dem våld」に入っていた「Kalla mig」という曲が、ラジオから大ヒットした、というのがそもそも彼らがこのフェスで演奏している理由なので、この曲をやらずして、というハイライト曲。でも「CP*1と呼べよ、ホモ野郎って呼べよ、たぶん間違ってるけど、でもいい例えだよ、それが僕だよ」とかいうような歌詞がラジオで流れまくって、物議をかもしていたり批判されたりしたのはきっと事実で、それに対する発言がなされたわけでした。この歌の意味は、抑圧というのはいまだにあるということなんだと。

わたしも初めて曲聴いたときはその一節に「むーん」と思った。彼らがホモフォビアだとかそういうわけじゃないのだろうけど、それでもなんかしっくりこないというか。それでも曲を聴き続けて発言を見たりもしてきたら、差別的な無意識とか潜在的な嫌悪で書いたというのでもなくて、むしろそういうふうに額面通りに受け取られるということに対する憤りを表したいんじゃないか、と感じるようになった。

ボーカルMartinの解釈はそれを裏付けるものでした。まあほんとのとこはよくわからないし、ボーカルMartinも「まあこれが僕の解釈、ほんとのとこはわからない、この曲書いたのは自分じゃないから」と言っていたけど*2、でもお茶を濁す感じではないその話し振りはとても好ましかった。

で、書いてるうちに音源まるまる聴き終わったのですが、やっぱりとてもよかった。ホーンが入った「Ge dem våld」は「E14」のようになっていたり。
来週の火曜日まで聴けます。VAPNETオリジナル音源を知ってるひとは、ホーン隊とその男くさいコーラスが入ったバンド演奏も聴くとまた楽しいと思います。オリジナル音源を知らないひとも、えーと、やっぱり聴くと楽しいと思います。楽しそうにやってんだもん!

観客がやたらうるさいフェスっぽい感じも聴こえてきてそれもまた楽しい。
そういえば、この週末くらいにスウェーデンでいちばん大きいフェス、Hultsfred festivalenがあるのでは。と思い出しました*3。夏が来たんだなあ。

*1:小児麻痺のこと

*2:VAPNETの曲は歌詞も含めてすべてギターMartin Abrahamssonが書いたもの。そもそもVAPNETは本来はMartin Aの1人ユニット。ボーカルMartinというのはやとわれボーカルで名前も同じくMartinで名字がHanbergというひと。SIBIRIAのボーカル、通称Hanet。ここではMartin AとMartin Hと分けてみてます。

*3:来週末、15・16・17日でした。http://www.rockparty.se/ あとこういう楽しいメディア版も。しかしなんとMacの人は見れません。なので中に何があるのか未確認です。たぶんフェスの模様も流れると思います。http://www.hultsfred.tv/